~段階~

 ※ これは、2024年6月14日の月例霊祭での教話の内容となっています。

 

 先日、奈良国立博物館で開催されていました、「空海展」に行ってきました。
 前半と後半とで、展示内容が変わっていたため、目的のものは見ることはできなかったのですが、全体をとおして、特に、「高雄曼荼羅」をみることができて、非常に満足させていただきました。

 

 詳しいことは、まだ勉強が足りていないのですが、曼荼羅とは、密教の教えやその世界を、絵に現したものだそうです。密教の教えは、非常に難しいため、絵として表現されたようです。
 また、曼荼羅には、大きく、胎蔵界曼荼羅と金剛界曼荼羅との2種類があり、金剛界曼荼羅は、悟りに至るまでの9段階を説いているようです。
 つまり、密教の教えでは、悟りに至るまでに、9つの段階があるみたいです。

 

 また、密教とは異なるのですが、禅宗、禅の教えでは、悟りの至るまでを10段階で表現したものとして、「十牛図」というものがあるようです。

 

 そこで、本教の、金光教で考えてみますと、教祖様のみ教えを絵で表現したものはありませんね。
 また、信心について、「段階」という言葉で表現される方は、あまりいらっしゃらないかと思います。

 

信心は、年をとるほど位(くらい)がつくものである。信心をすれば一年一年ありがたくなってくる。

 

 本教では、特別な修行をするのではなく、それぞれ持場、立場での、家業をありがたく勤めることが、信心の業であると、教えてくださっています。
 そして、家業と一段一段、一年一年、実意をこめて、丁寧にさせていただくことを続けることが大切だと考えています。

 年を重ねることで、身体がいたむ、重いものが持てない、歩きにくいなど、できないことに目を向けがちですが、どうか、一日一日、一年一年、「年をとる」というおかげをいただいて参りましょう。

 本日もご参拝ありがとうございました。