~体の丈夫を願え 体を作れ~
※ これは、4月22日の天地金乃神大祭での教話の一部です。
金光教では、食事訓といって、食事の前後に、み教えを唱えさせていただきます。
食事をいただく前には、食前訓として、
『食物はみな、人のいのちのために天地の神が造り与えたまうものぞ。何を飲むにも食べるにも、ありがたくいただく心を忘れなよ』
食事をいただいた後には、食後訓として、
『体の丈夫を願え。体を作れ。何事も体がもとなり』
と唱えさせていただきます。
ここで、食後訓について、触れたいのですが、神さまは、私たちに、食物(いのち)をいただいた後、まずは、「体の丈夫」を「願え」と教えてくださっています。
神さまは、私たちが食したものが、私たちの体を「丈夫」となるかは、神さまに願えと、願ってくれと、言ってくださっています。
一方、神様は、「体」を「作れ」と、体を作ることは、私たちにゆだねられています。
つまり、食物をいただいて、「体」を「作る」ことまでは、私たちができることであり、いただいた食物が、「体の丈夫」と働くかは、神さまの領分であり、人の領分ではないから、神さまに願ってくれよ、と、そういうみ教えだと、感じさせていただきました。
「体を作る」、つまり、食事をいただくこと、いただき方は、私たちにゆだねてくださっています。
何を食べ、何を飲み、どれだけいただくか、暴飲暴食、小食偏食、これらは、まずは私たちの心がけなのだと思います。
そして、私たちがいただいた食物が、消化され、吸収され、または排出される働きは、私たちがどれほど心がけ、意識しても、コントロールできないものであって、この私たちのコントロールできない部分は、神さまの領分であり、神さまに願っていく部分なのだと。
一日の食事のうち、どこか一食でも、いのちをいただくこと、いただいたいのちが、充分に働き、私たちの「体」の「丈夫」になることを願い、祈ること、人の領分をこえた神さまの領分での働きを、意識することで、天地金乃神様への御礼につながっていくと思います。